2026.05.25

「うちはExcelで十分じゃないの?」
kintoneの話をすると、こんな声をよくいただきます。確かに、Excelは多くの職場ですでに使われており、コストもほとんどかかりません。わざわざ新しいツールを導入する必要があるのか、疑問に思うのは自然なことです。
この記事では、Excelとkintoneをできるだけフラットに比較します。「どちらが絶対に優れている」という話ではなく、それぞれの特徴を正直にお伝えしたうえで、どんな場面でどちらが向いているかを考えます。
まずExcelのメリットを挙げます。
• ほとんどのPCにすでに入っており、追加コストがかからない
• 数式・関数・マクロを使った複雑な計算処理が得意
• グラフ作成や統計処理など、データ分析に強い
• 使い慣れている人が多く、学習コストが低い
こんな使い方にはExcelが向いています。
• 一人または少人数で完結する作業(見積書の計算、月次集計など)
• 定期的な集計・レポート作成
• 試作段階のデータ整理
つまり、「個人作業」や「一時的な集計」にはExcelは非常に優秀なツールです。
ただし、次のような状況になってくると、Excelの運用は徐々につらくなってきます。
• 複数人が同じファイルを編集しようとして、上書きや混乱が起きる
• 「最新のファイルはどれ?」とファイルが乱立してしまう
• 担当者が変わるたびに、ファイルの場所やルールを引き継げない
• 外出先や現場からスマホで確認・入力したいが操作しにくい
• 「あの件、どうなった?」という確認作業が口頭やメールになってしまう
こうした「情報の共有」「複数人での運用」「モバイル対応」に関わる課題が出てきたとき、kintoneが選択肢として浮かび上がってきます。
kintoneはサイボウズ社が提供するクラウド型の業務アプリ作成ツールです(クラウドとは、インターネット上でデータを管理する仕組みのことです)。
kintoneが特に力を発揮するのは以下の場面です。
• 複数人でのリアルタイム共有:誰かが入力した情報がすぐ全員に反映される
• スマートフォン対応:現場や外出先からでも入力・確認がしやすい
• 承認フローの自動化:「申請→上長確認→承認」の流れをシステムで管理できる
• 通知機能:担当者への確認漏れを防ぐ自動通知が設定できる
• データの一元管理:案件・日報・顧客情報などをひとつの場所にまとめられる
また、プログラミングの知識がなくても直感的にアプリを作れる(ノーコード)のも大きな特徴です。業務の変化に合わせて、社内のメンバーだけでアプリを改修することも可能です。
主な特徴を一覧にまとめました。
|
比較項目 |
Excel |
kintone |
|
コスト |
初期費用ほぼなし(既存PCで利用可) |
月額利用料が必要(ライトコース:1,000円/人、スタンダード:1,800円/人) |
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複数人での同時作業 |
基本的に難しい(上書きのリスクあり) |
リアルタイムで同時入力可能 |
|
スマートフォン対応 |
操作が難しいケースが多い |
スマホアプリで快適に操作可能 |
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通知・承認フロー |
メールや口頭での連絡が必要 |
プロセス管理機能で自動通知・承認 |
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カスタマイズ性 |
数式・マクロで高度な処理が可能 |
ノーコードでアプリを柔軟に作成可能 |
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データ管理の安全性 |
誤削除・紛失リスクあり |
クラウド保存で安全に管理 |
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導入・習得のしやすさ |
多くの人がすでに使い慣れている |
直感的なUIで比較的習得しやすい |
※ kintoneの料金は2026年5月時点の情報です。最新情報はサイボウズ公式サイトをご確認ください。
以下の質問に当てはまるものが多い場合、kintoneへの移行を検討する価値があります。
kintoneが向いているケース
• 社員が複数人いて、同じ情報を共有・更新することが多い
• 担当者の異動や退職時に情報の引き継ぎで困ったことがある
• 現場や外出中にスマホで情報を確認・入力したい
• 申請・承認の流れを効率化したい
• 紙や複数のExcelファイルが散らばっていて管理が大変
Excelのままで問題ないケース
• 作業が基本的に一人で完結している
• 複雑な数値計算や統計処理がメインの用途である
• 情報を共有する必要がほとんどない
Excelとkintoneはどちらかがどちらかよりも常に優れているわけではありません。使う場面や目的によって、向き不向きが異なります。
「今のExcelの運用に不満はないけど、将来的に人が増えたら…」「紙やExcelの限界を感じ始めている」という段階であれば、一度kintoneを検討してみる価値はあります。
現状の業務の流れをヒアリングしたうえで、kintoneが本当に合っているかどうかを一緒に考えます。
「まだ導入するか決めていない」という段階でも、お気軽にご相談ください。